お知らせ・ブログ

遺言書はまだ早いと思っている方へ|作成の必要性と始めるタイミング

実は“身近”な遺言書の話

遺言書というと、

「資産家の人が作るもの」
「家族仲が悪い人に必要なもの」
そんなイメージを持たれる方も多いかもしれません。
ですが、実際に相続のご相談を受けていると、遺言書が必要になるケースは決して特別なものではなく、とても身近なものだと感じます。
今回は、私自身が「このような方は、遺言書を考えておいた方が良いのでは」と感じるケースについてお話します。

➀独身の方

独身の方の場合、
「自分が亡くなった後は、親やきょうだいが何とかしてくれるだろう」
と思われる事も少なくありません。ですが、実際には、

  • 誰が手続きをするのか
  • 誰が遺品整理をするのか
  • 誰が役所や金融機関の対応をするのか

など、多くの負担が発生します。
以前、独身だった昔の上司が、
「自分が死んだら海に散骨してもらえればいいから!」
と笑いながら話していた事がありました。大胆なようで繊細な方でしたから
話半分では聞いていますが、
でも、その時ふと思ったんです。
“それ、誰がやるのでしょう?”
散骨をするにも、

  • 火葬
  • 遺骨の引き取り
  • 業者の手配

など、実際には誰かが動かなければいけません。
「自分は気楽に考えていたけれど、残された側は大変だった」
というケースは、実は少なくありません。
遺言書というと「財産をどう分けるか」に注目されがちですが、実際には、
“誰が相続手続きや各種対応を行うのか”
も、とても大切な問題です。
その役割を担うのが「遺言執行者」です。
遺言執行者は、預貯金や不動産の手続き、相続人への対応など、
遺言内容を実現するために動く人です。特に、

  • 独身の方
  • 前婚のお子さまがいる方
  • 相続人同士が疎遠な方
  • 不動産が多い方
  • 著作物など管理が難しい財産がある方

などは、誰が対応するのかを考えておく事も大切だと感じます。

②配偶者がいても、お子さまがいない方

お子さまがいないご夫婦の場合、遺言書が無いと配偶者だけではなく、
親や兄弟姉妹にも相続権が発生する場合があります。
「全て配偶者に残したい」
と思っていても、実際には兄弟姉妹や甥・姪との手続きが必要になる事があります。
兄弟姉妹とは普段交流が少ないケースもあり、相続手続きが大きな負担になる事もあります。

③お子さまと疎遠になっている方

長年連絡を取っていないお子さまがいる場合も注意が必要です。
どれだけ疎遠であっても、法律上の相続人である事に変わりはありません。

  • 連絡先が分からない
  • 話し合いが難しい
  • 感情的な対立がある

こうしたケースでは、相続手続きが止まってしまう事もあります。

④障害のあるお子さまがいる方

障害のあるお子さまがいる場合、
「自分が亡くなった後、この子の生活はどうなるだろう」
という不安を抱えている親御さんも多くいらっしゃいます。

  • 誰が支えるのか
  • 財産をどう残すのか
  • きょうだいへの負担をどう考えるのか

遺言書は、単に財産を分けるためだけではなく、“将来への準備”として大きな意味を持つ事があります。

⑤前婚のお子さまがいる方

再婚されている方や、前婚のお子さまがいる方も、遺言書の重要性が高いケースがあります。
現在の配偶者やお子さまと前婚のお子さまは、十分な交流が無い事も少なくありません。
そのような状況で相続が発生すると、

  • 誰が連絡を取るのか
  • どのように話し合いを進めるのか
  • 感情的な対立が起きないか

など、相続人の負担が大きくなる事があります。
「自分としてはこうしてほしい」
という意思を、元気なうちに形にしておく事が大切です。

最近は、“形のない財産”についてのご相談も増えてきました。
例えば、

  • イラスト
  • 写真
  • 音楽
  • 動画
  • 小説
  • デザイン
  • ブログ記事
  • SNS発信

なども、著作権という財産になる場合があります。
著作権は亡くなった後も一定期間相続されます。
【著作権の存続期間】いつまで守ってくれますか? – しんもりなおこ行政書士事務所
そのため、

  • 誰が管理するのか
  • 利用を続けるのか
  • 削除してほしいのか
  • 収益をどうするのか

などを決めておかないと、残されたご家族が困ってしまう事もあります。

⑦財産のほとんどが不動産の方

相続の現場で特に多いのが、
「貯金はほとんどなくて住んでいる家だけなんだよねさ~」
というケースです。

  • 実家
  • 賃貸物件
  • 土地

などは、金額としては大きくても、簡単に分ける事ができません。
預貯金であれば比較的分けやすいですが、不動産は、

  • 誰が住むのか
  • 売却するのか
  • 持ち続けるのか
  • 管理費や固定資産税をどうするのか

など、様々な問題が出てきます。
また、

「長男は同居していた」
「介護をしていた」
「遠方に住んでいる」

など、それぞれ事情が異なる事も少なくありません。
遺言書が無い場合、相続人全員で話し合いを行う必要があります。
だからこそ、不動産が中心の相続ほど、“事前に意思を残しておく事”の大切さを感じます。

⑧「多少お金があればやってくれる」は本当?

以前、独身の知人がこんな事を言っていました。
「遺産は甥や姪に行くだろうし、多少お金があれば後始末くらいしてくれるでしょ」
ですが、もし自分が甥・姪の立場だったらどうでしょうか。
突然、

  • 相続手続き
  • 家の片付け
  • 契約解除
  • 金融機関対応
  • 不動産対応

などを任される事になります。
もちろん、助けたい気持ちはあったとしても、時間的・精神的負担が大きいケースもあります。
だからこそ、
「何とかなるだろう」ではなく、
“残された人が困らないための準備”

が大切なのだと思います。

遺言書は“特別な人”のものではない

こうして見ると、遺言書が必要になるケースは決して珍しいものではありません。

  • 独身
  • 子どもがいない
  • 再婚
  • 不動産がある

実は、多くの方が何かしら当てはまる可能性があります。
遺言書は、「財産が多い人のためのもの」ではなく、
“残された家族が困らないための準備”でもあります。

「まだ元気だから大丈夫」ではなく、元気な今だからこそ、落ち着いて考えられる。
そんなタイミングで、一度遺言書について考えてみてはいかがでしょうか。

↓以前の遺言書についてのお話
障害のあるお子さまの将来を見据えた遺言書作成について – しんもりなおこ行政書士事務所
公正証書のデジタル化ってどうなるの?横浜市旭区の遺言書作成ならどうぞお任せください。 – しんもりなおこ行政書士事務所

Contact

お気軽にご相談ください

お困りごとやお悩みをお聞かせください。
お客様にとっての最善な解決策を
ご提案いたします。

初回面談
無料

オンライン
面談可能

045-900-9380

080-5726-1387

平日 9:00~17:30

※不在の場合は留守番電話にご用件をお願いします。
追ってご連絡いたします。