【〇✕で考える】学童現場の個人情報保護研修とSNSトラブル
~「知っているつもり」を防ぐために~

「個人情報は大事」ということは多くの方が知っていますが、実際の現場では
「これは大丈夫?」
「どこまでならOK?」
と迷う場面が少なくありません。
私も関わらせて頂いている学童保育の現場でも、
子どもたちや保護者の大切な情報を日々取り扱っています。
そこで私は、学童職員の皆さま向けに〇✕形式のミニテストを作成し、
研修のお手伝いをしています。
今日はご提案させて頂いている個人情報保護法の研修についてご紹介させて
いただきます。
ただルールを説明するだけではなく、現場で実際に起こりやすいケースを
通して考えていただく内容です。
身近な事柄に落とし込んで、自分事として考えていただきたいなと思っています。
個人情報はその方によってお付き合いの仕方が大きくかわってきます。
例えば最近は、若いスタッフさんが多い事業所も増えているため、
SNSに関する内容を取り入れることもあります。
実際に出題している〇✕問題内容の一例
「利用者からSNSの相互フォローを求められた。断りづらいので了承した」
これは〇でしょうか?✕でしょうか?
一見すると、個人的なやり取りのようにも見えます。
ですが、SNSは勤務外でも繋がりが続きやすく、
- 他の利用者情報が見えてしまう
- DMで個人的相談が来る
- トラブル時に境界線が曖昧になる
など、思わぬ問題に発展することがあります。
特に子どもを支援する現場では、「距離が近すぎる関係」にならないことも大切です。
その施設を卒業した後であっても、卒業生と在籍生との関係性によっては
やはり利用者情報が広まってしまう事も考えられるので慎重さが
求められます。
特に2026年の12月からのこども性暴力防止法(日本版DBS)を視野に入れると
SNSやゲームのアカウントも含めて個別の連絡先を交換する事は
「不適切な行為」に該当するのでより慎重さが求められます。
退職後も守秘義務は続きます
「もう辞めた職場だから大丈夫」
そう思ってしまう方もいますが、在職中に知った情報には退職後も配慮が必要です。
学童や福祉の現場では、
- 家庭環境
- 発達特性
- 支援内容
- 保護者の相談内容
など、非常にセンシティブな情報に触れる機会があります。
悪意がなくても、雑談の中で情報が漏れてしまうケースもあります。
だからこそ、「知らなかった」ではなく、日頃から考える機会を作ることが大切だと感じています。
著作権も“現場の身近な問題”
私は著作権分野にも力を入れているため、研修の中で著作権に触れることもあります。
例えばこんな問題です。
「イベントで撮影した写真(子どもの顔は写っていない)は、自分が撮影したので自由にSNS投稿できる」
これは✕の場合があります。
業務として撮影した写真は、「職務著作」などの考え方が関わることがあります。
「自分が撮った=自由に使える」
とは限らないのですね。
最近は、学童や福祉の現場でもSNS発信を行う機会が増えています。
だからこそ、個人情報だけでなく著作権の理解もとても重要になっています。
“知識”よりも“判断できること”が大切
法律やルールは、「知っている」で終わりではなく、
「現場でどう判断するか」
がとても大切です。
そのため、事業所ごとに
- 子どもの年齢層
- SNS運用
- 職員体制
- 保護者対応
などを踏まえながら、内容をカスタマイズして問題を作成しています。
最近は日本版DBS制度への関心も高まっており、
「子どもの安全をどう守るか」を考える機会も増えてきました。
安心して子どもを預けられる環境づくりのために、法律を“現場で使える形”にしていくこと。
それも行政書士として出来る大切なお仕事の一つだと感じています。
個人情報への取り組みに不安がある方は
どうぞお気軽にご相談ください。
↓以前お話した学童保育関連のお話
令和8年度 横浜市学童保育の補助金事務の主な変更点。何が変わったのかを整理します – しんもりなおこ行政書士事務所
義務じゃないからこそ不安になる―学童から考える日本版DBS。横浜市学童保育の研究集会に参加してきました – しんもりなおこ行政書士事務所