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改正著作権法成立|海外で流れる日本の音楽、その対価は誰に届く?|レコード演奏権・伝達権

2026年6月17日、本日、改正著作権法が成立しました。

今回の改正では、「レコード演奏・伝達権」が創設されることとなり、カフェや商業施設などで流されるBGMについて、歌手や演奏家、レコード会社などにも対価が分配される仕組みが整備されることになります。

ニュースでは「店舗の負担が増えるのではないか」という点が取り上げられることも多いのですが、(もちろんそこも大切なポイントです。)それだけではない大きな意味を持つ改正だと感じています。

今回は制度の概要と、私が注目しているポイントについてお話ししたいと思います。

どんな目的の法律なのか?

これまで商業施設などで音楽が利用された場合、作詞家や作曲家といった著作権者(クリエイター)には使用料が分配されていました。

一方で、実際に歌った歌手や演奏家(プレイヤー)、音源を制作したレコード会社などには、
同様の権利が認められていませんでした。

そこで今回の改正では、「レコード演奏・伝達権」が創設され、商業施設などでレコード音源が利用された場合に、実演家やレコード製作者にも対価が分配される制度が導入されることになりました。

具体的な使用料や徴収方法については今後検討されます。
また、小規模店舗や文化芸術団体、スポーツ団体などへの負担を軽減するための措置も検討されるそうです。

私が気になったポイント

著作権や著作隣接権の世界には、「相互主義」という考え方があります。
簡単に言えば、
「私の国で認めている権利は、あなたの国の歌手やレコード会社でも大切にするね」
という考え方です。
逆に言えば、日本で権利として整備されていないものは、
海外でも日本の歌手やレコード会社が十分な保護を受けにくくなることがあります。

今回のレコード演奏・伝達権も、そのような課題の一つでした。
これまで日本ではレコード演奏・伝達権が認められていなかったため、日本の楽曲が海外の商業施設で利用されても、日本の歌手やレコード会社が十分な対価を受け取れない状況がありました。

第三者の立場から見ると「もったいないな」と感じます。

けれど、実際に歌い、演奏し、その作品を届けてきた方々からすれば、
悔しい思いをされていた部分もあったのではないでしょうか。

例えば海外では日本のアニメがとても人気です。
そうなると、アニメのテーマソングや挿入歌が現地の店舗やイベントなどで流されることもあります。
もちろん楽曲そのものの魅力は大きいのですが、

「あの歌手の声だからこそ!!」

「この歌だから作品を思い出す」

という経験をされた方も多いのではないでしょうか。
歌手や演奏家の表現も作品の価値を支える大切な要素です。

音楽の魅力は、作詞や作曲だけで生まれるものではありません。
実際に歌う人がいて、演奏する人がいて、音源を制作する人がいて、初めて私たちの耳に届きます。

そう考えると、実演家やレコード会社にも対価が還元される仕組みが整備されることは、ごく自然な流れなのかもしれません。

今後に期待したいこと

今回の法改正、国がコンテンツ産業を後押ししようとしていることがよくわかります

近年、日本のアニメや音楽、ゲームなどのコンテンツは世界中で親しまれています。

かつては「ものづくり」が日本を支える産業というイメージが強かったように思いますが、
今では日本のコンテンツも世界に誇れる産業の一つになりました。

私は大学生になった頃、アニメーション業界を志したこともある美大生でした。
今でもアニメや音楽の大ファンです。
ですから、日本のコンテンツが海外で評価され、
日本を代表する輸出産業へと成長していることをとてもうれしく感じます。

今回の法改正も、権利者を保護するだけではなく、これから海外で活躍するアーティストやクリエイターを支える仕組みの一つなのかもしれません。

施行は3年以内とされています。

具体的な制度設計はこれからですが、日本の音楽やコンテンツが世界で評価され、
その価値が関わった人たちへ適切に還元される仕組みになっていくことを期待しています。

文化庁の資料
文部科学省の資料

↓著作権についてのお話
【著作者と職務著作】誰が作品を作ったのか? – しんもりなおこ行政書士事務所

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