横浜市旭警察署と弁護士講座からの学びと実務へのつながり〜暴力団排除対策推進協議会に参加して〜
以前、地元横浜市旭警察署で開催された「暴力団排除対策推進協議会」の定期総会に
行政書士会の一員として参加させていただいた際のレポートです。
警察署というと、普段なかなか足を運ぶ機会の無い場所ですが、今回は業務の一環としての訪問です。
少し緊張しつつも「お仕事で警察に行けるなんて!」とどこか特別な気持ちで会場へ向かいました。
総会では、地域の安全を守るための取り組みや反社会性力の排除に関する情報共有が行われ、
弁護士の方のミニ講座もありました。
特に賃貸借契約書への盛り込み方や、条項の文言の工夫等現場で役立つ具体的な
アドバイスが満載でした。
せっかくなので学んだ内容を共有させていただこうと思います。
不動産業を営んでいらっしゃる方、マンション、不動産のオーナー様にご覧いただければ
お役にたつ内容です
最近では、暴力団排除条例や暴対法(暴力団対策法)が整備されてきたこともあり、
反社会的勢力が直接契約に関わるのではなく、“フロント企業”を通じて関与するケースが増えているそうです。
外見や振る舞いが普通の企業や個人に見えても、実は裏でつながっている…
そんな事例もあると聞くと、少し怖くなりますよね。
もし入居希望者が明らかに不穏な雰囲気だったら、「申し訳ありませんが、契約はできません」
とお断りすることもできるかもしれません。でも、見た目も言動もまったく普通だったら?
契約後に関係が判明した場合、退去をお願いすることはできるのでしょうか。
実は、そんな「万が一」に備えた工夫をしていたマンションの事例を、教えていただきました。
そのマンションでは、利用規約の中に「専住規定(契約者本人が居住することを前提としたルール)」
を設けていて、さらに
「契約者や居住者が反社会的勢力と関係があると判明した場合には、退去を求めることができる」
と明記されていたそうです。
こうした事前のルールづくりこそが、まさに予防法務。トラブルが起きてから慌てるのではなく、
あらかじめ「こういう場合はこう対応します」と決めておくことで、安心して契約を進めることができます。
たとえば、契約書や規約にこんな条項を盛り込むことが考えられます
「契約者または居住者が反社会的勢力に該当することが判明した場合、管理者は契約を解除し、
退去を求めることができる。これにより生じた損害については、契約者が責任を負うものとする。」
もちろん、こうした条項を入れる際には、表現の工夫や法的な整合性も大切です。
法人契約の場合は、関係者や役員まで対象に含めるように調整したり、解除後の対応についても明確にしておくと安心です。
では、実際に契約解除を進めることになった場合、どんな流れになるのでしょうか。
基本的には以下のようなステップを踏むことになります。
- 関係の確認
警察や関係機関からの情報、近隣住民の声などをもとに、反社会的勢力との関係が疑われる状況を把握します。 - 証拠の整理
解除の根拠となる資料や記録をしっかり残しておきます。 - 解除通知の送付
契約書に基づき、内容証明郵便などで正式に解除の意思を伝えます。 - 退去のお願いと対応
穏やかに退去を求めつつ、必要に応じて法的手続きも視野に入れます。 - 損害賠償の検討
契約違反によって損害が発生している場合は、賠償請求も検討します。
こうした対応は、契約書や規約にしっかりと根拠があるからこそ可能になります。
だからこそ、「〇〇は禁止」だけで終わらず、「もし〇〇だったらどうする?」
まで事前に考えておくことが大切なんですね。
行政書士として契約書の作成やチェックに携わる中で、こうした予防的な視点を持つことは、
依頼者の安心につながるだけでなく、地域の安全にも貢献できると改めて感じました。


